一般質問R1.6③
さて、私はあちこちの災害現場でボランティア活動を行ってきました。その中で感じることは、「県民性」「地域性」の違いです。
都会の被災地では、被災者の方がボランティアを割とこだわりなく受け入れる傾向があります。家に来たボランティアに対し、「あなたたちはこっちを拭いて」「そちらのグループはトイレ掃除をお願い」などと、ぱっぱと要望を出されることが多い。
それに対し、田舎の方に行くと、見ず知らずのボランティアを、家はもちろん地区に入れることにも慎重で、地区でどうするか話し合い、区長さんが代表でボランティアに対応し、それぞれの被災者は顔を出すこともないといったケースが多いです。
福井はどうか。福井豪雨災害で今立のボラセンを開設した際の事例ですが、まずはじめ、町の広報車を利用して、ボラセン開設を呼びかけて回りました。でも、ほとんどニーズが上がってきません。そこで私は被災集落を回り、「ボラセンを開設したからボランティアを要請してください」と言って回りました。しかし初めは「お礼ができないから頼めないわ」とか「隣の集落はうちよりひどいので、自分たちで頑張るしかないと思っていた」とか、謙虚な声がとても多く、「たくさんのボランティアを集めるから、遠慮しないで」と肩をたたいて、ようやくボランティアの依頼が来るようになったものです。
私は、「人の本性は、窮地に陥った時に如実に表れる」と思っておりますので、災害時に見た「謙虚」で「忍耐強い」、「地域のまとまりを重視する」考え方や行動は、福井県民の特性だと捉えています。
ただし、それらは裏返すと「摩擦を避ける」、「突出しない」ということにつながります。
③ 「全国いろんなところで生活してきた」とおっしゃる知事は、福井の県民性をどう感じておられるでしょうか?