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2014年09月19日

9月議会 一般質問6

最後に、中山間地域のビジョンについてお尋ねします。
一昨年の予算特別委員会で、イギリス湖水地方の話をしました。
自然と調和したゆったりした街並みや手入れの行き届いた築数百年のオールドハウス、そこにはイギリスの原風景や生活文化の香りを求めて世界中から多くの観光客・リピーターが訪れているという「美しい田舎」の話です。

翻ると、福井にも豊かな自然やみごとな伝統的家屋、伝統文化、リゾート化していない田舎の風景が残っており、十分「美しい田舎」たるポテンシャルがあります。先日もラジオ深夜便で作家の五木寛之さんが福井を絶賛されていました。

しかしながら、今山奥を歩くと、崩れた空家、耕作放棄地、草が伸び放題の道路など荒廃した光景が見受けられます。過疎高齢化が進み地元だけで地域を維持管理することの限界を超えた状況であるわけですが、それは悲しいかな徐々に広がってきています。このまま放っておけば、「福井の田舎」は美しいどころかじわじわと荒れ果てていきます。

国では地方の人口減少や東京一極集中が内政の主要課題として認識され「まち・ひと・しごと創生本部」が立ち上がりました。「地方の個性を尊重する」とされる地方創生ですが、福井県は中山間地域が耕地面積で約44%、集落数で約56%を占め、ここが荒廃したのでは地方創生を図れるものではありません。
県土の均衡ある発展、美しい田舎づくりのためには、市街地だけではなく山間地域・中山間地域のビジョンが必要です。

県は「都市計画マスタープラン」で都市の将来像を示し、「ふくいの農業基本計画」で農業に限られた中山間地域のビジョンは示されたものの、中山間地域全体のビジョンは見当たりません。山間には、消滅の危機が叫ばれるほど過疎高齢・限界集落化の進んでいる地域もあります。生産年齢人口が激減していく中で、中山間の県土をどのように維持し、どういった将来像に向けて進むのでしょうか。

⑩ 中山間地域のビジョンを示し、その実現のための手立てを今から打つべきと考えますが、知事の考えをお聞かせください。

山の荒れはやがて里の荒れに伝播します。
川上の山里で起きていることに、一人でも多くの方が関心と危機感を持っていただくことを期待して、私の質問を終わります。

9月議会 一般質問5

⑦ 県として、鳥獣被害対策の出口戦略について、どういう姿勢で、どういう方針でお考えなのか、民間からの意見を取り入れることも含め、今一度お聞かせください。

さて、古来より日本人は、シカやイノシシを余すところなく活用してきました。シカの細胞は人間に近く、しかも薬草どころか山林の最もおいしい新芽を食べています。健康美食に最適の食材です。脂肪のない赤身肉や髄液など科学的に研究して興味深い効能を見出せれば、薬やサプリメント開発の可能性もあります。ペットフードとしてのニーズも高いと聞いています。

シカ革や角も武具などに広く活用されており、例えば弓道では弓の握り革の部分やこの「かけ(実物)」がシカ革、矢の矢尻は角からできています。日用品も多く、有名な甲州印伝はシカ革に漆をつけて加工した伝統工芸品です。
イノシシもそうです。イノシシの毛で作ったブラシは高級品ですし、肉はヘルシーで美味しく、特にほほ肉などは希少品です。燻製にすれば、シーズンオフの肉でも美味しく食べられるそうで、マタギ料理のひとつなのだそうです。   
こういった野生鳥獣の利活用は、まさしく山の生活文化そのものだと思うのですが、残念ながら海の文化ほどは注目されず、廃れる一方です。

県では里山里海の研究をされていますが、山の文化にもぜひ着目していただいて、若狭で売り出し中の「里海」というカテゴリー同様、「里山」というカテゴリーでも情報(じょうほう)発信(はっしん)していただきたいと思います。
  
⑧ 県は、野生鳥獣の利活用などの薄れ行く「山の生活文化」の研究やその保全に関し、どのような認識でおられるのか伺います。

⑨ 加えて、今後の「里山」の観光展開についてどう進めていくのか伺います。

9月議会 一般質問4

捕獲隊の活動の支障となる事柄に、「市町の手続きや補助金の違い」もあるそうです。山の中に行政の境界線が引かれているわけではない中で、シカなどを追っていくのですから、想像しただけでも手間の煩雑さが理解できます。山の中は「手続き1本」であるべきです。

本年5月に改正された鳥獣保護法の中で、「都道府県が主体となる捕獲事業」が新たに創設されました。「頭数管理は集中的・広域的に図る必要がある」として盛り込まれたもので、事業の中では「捕獲等の許可は不要」「一定条件化で夜間銃猟を可能とする」など、規制緩和もされています。
市町も、国も、県の広域的な捕獲事業の必要性を示しているとお思います。

⑤ そこで、県が主体となり特別捕獲隊を編成し、山中は県一括で頭数管理することを提案しますが御所見をお聞かせください。


さて、こうした被害実態や対応を考えれば鳥獣被害に関係する部局は多岐にわたります。農林水産部、安全環境部、警察本部、土木部、麻酔銃関係は健康福祉部、子供たちの通学を考えれば教育庁・・・。
 実際、他県では鳥獣被害対策本部を設けて取り組んでいるところも多く、長野県や岐阜県では知事を本部長に、京都府や滋賀県では副知事を本部長に、関係部局が連携し、一体的・横断的な体制を整備し、情報の収集・共有を図り、総合的・効果的な対策を推進しています。市町、猟友会、大学、NPOと連携しているところもあります。

⑥ 本県でも、鳥獣被害に関係する部局や関係団体一体となった対策本部を立ち上げ、総合的・抜本的に対処するよう体制強化を図るべきと考えますが御所見をお聞かせください。

処理施設に関して伺います。
獲って、獲って、獲りまくり、生息数を半減させることは急務ですが、そのためにはなんと言っても「出口対策」が必要です。

これまで食肉処理や焼却施設に関する議論は県議会で繰り返されてきていますが、「市町が一般廃棄物として処理する、もしくは捕獲した山中等へ埋設するものだ」とか、「処理施設は安定運営が大事だからまずジビエ料理を広める」、「関係市町で十分協議していただきたい」という「役割分担上、処理は市町」というのが県のスタンスです。

しかしながら、新たな被害防止特措法では「市町村の被害防止施策のみでは被害を十分防止することが困難であるとき、都道府県知事に対し、必要な措置を講ずるよう要請できる」、「要請があった場合、都道府県知事は速やかに必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と書かれています。まさにこの「市町」の求めているものが、先に述べた頭数管理と、嶺北地域の鳥獣処理施設ではないでしょうか。

 今、悲鳴が上がっているのは特に丹南地区だと思いますが、このままではやがて福井市地区、坂井地区と、厳しい状況が移っていくでしょうから「出口対策」は県域の問題です。国の言うように、鳥獣被害防止のために広域的・集中的な手を打つには、そのために必要な「出口対策」に関し、県の積極的な姿勢が必要です。
 
手をこまねいて時間ばかりが過ぎる間、現場の状況は厳しくなるばかりです。下中津原という約30軒の集落では、「今年に檻をかけて、イノシシがこれまでに55頭もかかっている。もう埋めるところなどない。」、「ユンボで穴を開けて埋めるが、やがてそこは沈下する。これ以上、穴をあけられない。」と頭を抱えておられます。
山間の高齢化した集落で、そういう作業が行われていることをご想像ください。集落の方々の限界どころか、山が弱くなる県土崩壊の危機さえ感じます。
現場では、この秋をどう乗り越えればいいのか途方に暮れております。県と市町・関係団体などで早急にご協議いただき、解決策をお示しいただくよう望みます。
また、解決策の検討には、利活用も含め、民間から知恵や力を募集することも必要かと思います。

9月議会 一般質問3

他県の例を見ますと、こういった場合、「警察と協議する」などの記載があります。

特措法改正後の4月には、「警察官は警職法第4条第1項を根拠に、ハンターに対し、市街地に現れた熊などに対し猟銃を使用して駆除を命ずることが行い得る」、「警察官の命令に忠実に従った場合は、刑事責任を問われることはない」旨の警察庁通達が出ています。

『住民の生命、身体または財産に係る被害』が生じる恐れのある場合の対処に関しては、警察が踏み込んだ対応をすべきだとのメッセージに聞こえます。
③ 市街地での鳥獣対策について、県警はどのように考えておられるのかも、重ねてお伺いします。

先にご紹介したカラス駆除の事例を振り返りますと、事件が起きたのは特措法の改正や警察庁通達の発令された後の話です。
もしも速やかに責任の所在と位置づけが整理され、活動の環境整備や関係者の合意形成ができていたなら、不幸な結果にはなっていなかったのではないかと残念でなりません。

次に鳥獣の頭数管理に関し伺います。
環境省は昨年末、「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」を打ち出しました。これは、特にシカの食害による森林環境の悪化が抜き差しならない状況であるためと聞いています。最大のポイントは、ニホンジカ・イノシシの生息数を平成35年度までに半減させるということで、都道府県別の目標も示すというものです。

県はこれまで頭数管理に関し、「里に下りてきたものはすべて獲る」という考えだと述べてこられましたが、実際にそれを行っている市町担当者は「それも限界。あまりに山の中が増えすぎている。県にはとにかく頭数管理をしっかりやっていただきたい」「獲って、獲って、獲りまくり、数を減らすしかない」と悲鳴をあげています。
現実、イノシシやシカの頭数は増加の一途で、今のままで「生息数半減」は不可能だろうと思われます。

ある猟友会の方は、「シカが山で繁殖すると、10年から15年で草がなくなる。例えば20年前、美浜の新庄の山には美しい笹畑が広がったが、今はそれが消えうせ、荒れた砂や岩、シカが食べないトリカブトとシダ類が生えるのみになった。ススキでさえ新芽を食べられるのでない。」「食べつくして鹿は順次北上している」と危機的状況を訴えます。

また、私が「このところ毎晩山からシカの鳴き声がするのを聞いている」と言うと、「姿は見てないが鳴き声がするというのは、若狭の20年前と同じだ。すでに3~40頭はいるだろう」と言われました。

イノシシが掘る穴も含め、草がなくなり山が荒れたところに集中豪雨が襲ったら、これまで以上にひどい状態になるでしょう。国のいうイノシシ・シカの生息数半減という目標は、なんとしてでも達成しなければなりません。

④ 県は、「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」に掲げる目標に対し、どのようにしてアプローチするつもりか、考えをお聞かせください。

9月議会 一般質問2

被害金額・被害面積の軽減という定量的な目標も必要ですが、地域住民が対策の効果を実感するという定性的な目標も重要です。関係者間でしっかりと協議していただくことを望みます。

さて、市街地への鳥獣出没は、人的被害が容易に想定され、喫緊の課題です。県内市町では、有害鳥獣駆除のために、猟友会のご協力のもと、捕獲隊を編成し、檻の整備と捕獲を実施してきています。

しかしながら、猟銃の使用は鳥獣保護法により「住居が集合している場所等から200メートル離れたところで、民家とは逆方向に」しか撃つことができません。市街地の鳥獣駆除を依頼されても、銃を撃つ場所が非常に限られます。それでも捕獲隊の方々は、行政からの要請と捕獲隊に対する住民の期待とを受けて、現場に向かってくださっています。

越前市で一昨年に起きた事例を紹介します。
市では従来カラス捕獲に関し、田植え後の踏み倒し防除のために、地元からの要望に応じて銃器を使用した捕獲を講じてきています。そんな中の平成24年5月、市からカラス駆除を要請されたベテランの捕獲隊員が、民家近くで銃を使用したとのことで鳥獣保護法違反の起訴猶予処分を受けました。その後猟銃は自主返納。
「農地を守るためのカラス捕獲」というミッション遂行のために行ったことが、有能な捕獲隊員を失うこととなった何とも残念な事件です。当事者の立場で考えるなら、もともと趣味でハンティングしていたものを、有害駆除ということで行政に協力し、結果的に猟ができなくなったわけです。趣味のハンティングであれば、山の中に入ってのことですからそんな事件を起こすはずもなかったでしょう。

山あいの集落で、ご年配の女性が熊に足をかまれたとも聞きました。気丈にも棒などで追い払い、命に別状はなかったそうですが、今年は餌を求める熊の市街地出没がすでに増加しています。
熊が出ても、捕獲隊は出動要請を受けます。

警察官ならば、目前急迫の場合、熊の狙撃ができるでしょうが、捕獲隊は『住民の生命、身体または財産に係る被害』への対応として、今の環境では銃を撃てません。彼らの活動は農作物被害を基にした捕獲が前提であるし、市街地ならなおのことです。銃を撃てないのに、獰猛な熊にどう対応しろというのでしょうか。
こうした状況を勘案すれば、まずやるべきことは、捕獲隊の活動環境整備です。

国は平成24年3月、「鳥獣被害防止特措法」を議員立法により改正しました。  
最大のポイントは「市町の定める『被害防止計画』に定める事項として『住民の生命、身体または財産に係る被害』が生じる恐れのある場合等の対処」の項目を新たに追加することです。しかし現在、県内市町の同計画においてその項目を追加しているのは2市のみです。
鳥獣被害が市街地に及んできた現状に対し、県として一定の指針を早急に出し、市町と協議すべきと考えます。

② 市街地での鳥獣対策について、県はどのように考えておられるのか伺います。

9月議会 一般質問

郊外や山里を歩くと、「猪を何とかしてくれ」とか「車が猪とぶつかった」といった声をいただきます。越前市では猪の出没が昨年の4倍だそうで、私も毎晩、目にします。私の集落では田んぼを電気柵で防護しているので、今のところ無事に稲の刈り取りができていますが、田んぼ以外の道路やお墓、畔、庭などが掘り返されました。

これは(図)猪が掘った穴に雨水が溜まったところです。こんな穴はあちらこちらにあるし、山の中にたくさんあると想像するとぞっとします。先日は国道脇の斜面を崩され、水路と路肩が土で埋まり、土木に対応していただいています。これは(図)、一般道や農道での猪との衝突事故統計です。青い線が嶺南、赤い線が嶺北です。昨年、嶺北での事故が一気に9倍に増えたのですが、今年はさらに数が跳ね上がるだろうと思われます。この数は市町による猪の死体処理数ですので、届け出されていないものや衝突後、逃げたものも相当あるでしょう。

今年の2月議会で、「県はイノシシが減ったとか被害面積が減ったとか言われるが、地域ではイノシシが減ったという実感はなく、むしろ爆発的にふえるだろうと、強い危機感を持っている。」と述べましたが、
案の定です。
この間、県はどのような姿勢で対応されていたのでしょうか?住民の危機感は共有されていたでしょうか?

県は鳥獣被害の実態に関し、農業被害面積など定量的な捕らえ方をして判断されます。しかし、農業被害ひとつとっても、自家消費用で数が表に出ない部分が多くあり、それが心理的被害となり耕作放棄に繋がっていたりします。
他にも、農業施設被害や土木的被害、住民の生命、身体または財産に係る被害など、広範囲に及んでいますが、県はどれだけ把握されているでしょうか。

また、捕獲頭数は「1万6,000頭ぐらいが理想的」だと見通されていましたが、これは積雪である程度数が減る前提の数値ではないでしょうか。

少なくとも、猪が爆発的に増え、鹿やサルの北上を阻止できないでいる以上、県の認識や取り組みは甘いと感じます。

① 鳥獣被害の実態を総合的に捉えるには、これまでの定量的な調査に加え、地域住民へのアンケート調査などの定性的な調査を進めるべきと考えます。県のご認識をお聞かせください。

6月議会 一般質問6

⑨「介護・医療を地域の実情に応じて提供できるように」という今回の法改正の趣旨を考えるならば、国が許可しない従来型特養の新設を県が認め、介護報酬の差額を補助することで、県内ニーズに応えるべきと考えますが御所見を伺います。


さて医療も「病院から在宅へ」との方向です。「終の棲家は自宅で」との掛け声はわかりますが、家族の負担は大きくなります。
県は地域包括ケアシステムなど医療と介護が一体となった在宅のサービス強化を図っておられるところですが、高齢者や家族、地域への支援メニューも必要だと思います。
例えば日本赤十字社では、誰もが迎える高齢期をすこやかに迎えるために必要な「健康増進の知識」や「高齢者の支援・自立に向け役立つ介護技術」を習得することを目的に、「健康生活支援講習」を行なっています。
高齢者の健康と安全、介護の基礎的知識と技術で、「自分のために」「地域のために」「家族のために」例えば生活習慣病や口の中の健康に関する知識を、例えば自分が片麻痺である場合の動き方・そういう家族を介助する実技・衣服の着脱・排泄ケア・認知症高齢者への対応の実技を、網羅しています。これを学べば、家庭での介護の助けとなります。

もう一つ、介護予防に関しての事例です。兵庫県芦屋市では市内33ヶ所の公園に、123もの健康遊具を設置しています。腹筋ベンチ、背伸ばしベンチ、ツボ押しベンチ、ぶら下がり懸垂器具、足踏み舗装など、ふるさと納税を活用しての整備です。これによって公園に高齢者が集い、子供たちも安心して遊べる環境づくりに寄与しています。総合的に取り組めば、こういったこともできるのだと感心します。


⑩ こういった在宅高齢者への健康生活支援のメニューを工夫し、本人や家族の負担軽減に務めることも必要だと思います。御所見を伺います。

最後に、再び教え子たちの声をご紹介します。
まず福井に戻りたくなる理由を尋ねたら、「友達」、「家族」、「食事」・・・「お米!」という声もありました。胃袋をつかむのは強いことです。
ある22歳の青年は、
「県外に行った人を振り向かせるには、完全に差別化を図らないと難しいと思います。都会の流通・生産ではかなわないので、福井の強みである住みやすさに尽きるかな。でも、福井県が自治体レベルで何をやっているのか実際には知りません。」
とのこと。
彼らにとって、暮らしやすく活躍の場がある「福井」であるとしっかり示せるようになれば、戻ってくるのではないかと期待を込めて、生活現場からの質問を終わります。

6月議会 一般質問5

さて先日国会で「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案」が可決・成立しました。これは、介護・医療を地域の実情に応じて提供できるようにという19本もの関係法案の一体的見直しです。これにより提供するサービスの種類と量、提供体制、配置する人材の確保を地域ごとに構造化して見極め、計画的に整えていくことになり、県にはこれまで以上に重要な役割が求められます。このことは、将来にわたって地域住民の命と暮らしを守るという自治体の責務を一層明確にすることでもあると、その覚悟も問われています。
これら改革の方向は、「病院完結型から地域完結型の医療介護への転換」で、「病院の機能分化の政策と退院患者の受け入れ態勢の整備」「未就業の有資格者を把握して再就職に結びつけるなどの地域医療従事者の人材確保」「消費税財源を活用した都道府県ごとの基金創設」「医療事故調査に第3者機関を設置」など多岐にわっています。 
県は来年度から3年間の介護や生活支援などの基本方針と具体的な政策を定める「第6期老人福祉・介護保険事業支援計画」を策定、住み慣れた地域で自分らしく暮らせる社会を実現するとしていますが、市町事業へ移行される事業に関して、質の低下や地域間格差を生むのではないかという懸念が指摘されているところです。
⑦ そこでまず、市町に移行される「要支援1・2の通所介護・訪問介護」に対し、県はどのようなスタンスで臨むのか、県内で一定のサービス基準が保たれるよう市町の行う事業に対し、審議会などを設け支援を検討すべきではないか、ご意見をお聞かせください。


加えて、今改正により、多様な主体によるサービス提供として「近隣」とか「ボランティア」といった高齢者にとって身近な地域での支え合いも期待されておりますが、実際の市民活動には「個人情報保護」の壁がつきまといます。

⑧ これらを喚起するのであれば、地域の対象者の情報をどのように扱っていくのか、市民にどの程度の役割を期待するのかという点を整理しなければなりませんが、現状でお考えの点をお聞かせください。

また今改正では、特養入所は原則「要介護3」以上とされました。県内特養施設は、地域密着型が13箇所増え、サービス付き高齢者賃貸住宅が一気に40箇所に増えたと聞いています。また国は、個室ユニット型の特養整備を推奨しており、従来型の一部屋2~4床入る多床室の新設を認めず、介護報酬を引き下げました。
しかし、県内の特養入居待機者の大半は料金の低い従来型施設を希望していますし、地域では、「年金で入ることができる施設を」との声が多く聞かれます。将来的に年金引き下げが予想されることを鑑みても、県内ニーズは高額な個室ユニット型ではなく従来型特養にあります。

また施設側から見ても、多床室は人員配置も効率的で、人材確保が懸念されている現状、メリットが多くあると聞いています。

6月議会 一般質問4 

東京港区では、「安全で安心できる港区にする条例」の中で、土地建物管理者の安全な環境確保の責務を謳っています。具体的には共同住宅やホテルなど不特定多数の人が利用する建築物建築に対し、防犯設備の整備を求め、建築基準法の確認申請前に所管する警察署と協議することとしています。これは、まちづくりにおいて大事な観点です。


また三鷹市では国・都、市が共同で「東京外かく環状道路中央ジャンクション周辺地域の三鷹地区検討会」を開催し、「無作為抽出」により選ばれた市民を交えて、
「東京外かく環状道路中央ジャンクションができることで、心配なことはありますか?」
「交通・環境で心配なことは?」
「まちづくりで心配なことは?~通学路や日常生活など」
というテーマで話し合い、設計・工事に関わる検討を行いました。

無作為抽出ですので、普段都市計画の変更などに関わることのない女性や若者が意見を出し、多様な視点からきめ細やかな配慮のある質の高い提案がなされたと伺っています。


⑥ 「ユニバーサルデザイン」が叫ばれて久しいのは承知していますが、今後、公共施設や街の整備を進めて行く中で、ここはもう一段、「女性や子供の視点からの意見を取り入れる仕組み」、「警察による防犯上のアドバイスを設計段階から盛り込む仕組み」を構築すべきと考えます。御所見をお聞かせください。

6月議会 一般質問3

さて、教え子から
「東京都議会での野次騒動が話題ですが、福井県議会でもこのようなことがあるのでしょうか? だとしたら大変悲しいことなのですが。」
とやはりラインで質問が来ました。
とりあえず「野次はあるけど『セクハラやじ』はない。」と答えました。皆様、紳士です。
しかしながらこの問題が話題になるや、「私も同様の経験がある」と何人もの女性議員が表明しました。つまり、表立っていないセクハラ事案がたくさんあるということです。

教育委員会では学校でのパワハラ・セクハラ防止と良好な職場環境確保のために、「ハラスメント防止に関する指針」をまとめています。よくできた指針ですが、こういった対策が公立学校職員だけではなく私学関係者やスクールバスの運転士、児童館・学童保育関係者、スポ少関係者、塾講師といった子供に関わるすべての大人に広まり、実際にハラスメント防止につながっているのかが重要なところです。
さらに、この指針の内容は「相談体制や事実確認での留意事項や管理者の責務、防止策」など一般社会にも通じるものであり、これに過去の犯罪例と判例も加えて、県庁や県警、ひいては民間事業所にも広め、社会全体の意識向上につなげるべきです。

④ まずは、啓発する立場である県庁におけるハラスメント対策を今一度見直し、社会へ範を示すべきと思いますが、現状と所見を伺います。
⑤ 同じく、県警に関しても伺います。

その上で、こうした対策を、民間事業所や社会全体にあらためて呼びかけていただくよう求めまして、次の質問に参ります。

過日県内で起きた準強制わいせつ事件の中に、捜査により、訴えた女性とは別の女性も被害に遭っていたとの容疑で追起訴されたものがあります。傷ついて泣き寝入りしていた女性がいたかと思うと痛々しくて仕方がありません。
セクハラやわいせつ犯罪といった事件は、被害者が泣き寝入りするケースが極めて多く、明るみに出(で)てくるものは氷山の一角と言われています。私が知る限りでも、捜査でいろいろ尋ねられることへの抵抗や周囲への影響などから、結局泣き寝入りせざるを得なかった子どもや女性が何人もおります。

県警によりますと、平成25年度の「子供に対する声かけ、つきまとい事案」は253件、女性対象犯罪は135件、内訳は強姦7件・強制わいせつ20件・公然わいせつ8件・暴行50件・障害50件です。この数の多さには驚きます。この子供と女性対象事案は合わせると388件で、1日に1件以上です。今年は5月末ですでに子供対象107件、女性対象75件、両方合わせて前年度より39件の増加となっています。

表に出にくい性質のことなのにこれだけの数の事案が認知されているとなると、この影でいったい何人、泣いているのか、想像するだけでゾッとします。
この認知件数については、警察のご努力の賜物であるとも言えますので、認知件数自体を無理に少なくしろと言うつもりはありません。いじめ問題の時と同様、小さな声にも耳を傾け、どんどん取り締まってください。その上で、セクハラやわいせつ行為の根絶を目指して、みんなで安心・安全な社会環境を作るべきだということです。

6月議会 一般質問2

行政が政策を立案する際、「県は市町の声を聞く」「市町は区長など自治会の声を聞く」「区長は集落の集まりで話し合う」というがっちりした流れがあります。しかしそもそもその「区」の集まりが圧倒的に男性中心ですから、その流れの中で女性や若者、子供の声は反映されにくい構図です。

また、「各種団体の声」を聞くという流れもあります。しかし、以前私が「スケートボードやBMXの若者が雨天練習可能なパ-クを求めている。」と意見を述べた時に、「協会団体がなく実態がわからない」と答えられた通り、若者文化はこの「各種団体」という組織外にあります。若いミュージシャンが、文協に属していないのでステージを使うときに減免を受けられず四苦八苦するのもその一例・・・結果として若者文化の貧困性を招いています。

また、女性に関しては知事もお認めのとおりとっても忙しく、特に若い女性が各種団体に属してその声を政策立案の場に反映させるには程遠い状況下です。
若者や女性の声は、特段に耳を傾けなければ聞こえてきません。
県はこの度「県外の大学に進学し、そこで就職している女性にアンケート調査する」とのことですが、おおいに結構なことで、期待しています。

② そして県外の女子大生だけでなく、県内の女性や若者の声を様々な政策立案の段階で吸い上げる仕組みを、今以上に工夫・確立し、若者や女性が活躍できる福井にしていただきたいと要望しますが、御所見を伺います。
さらに、仕事や子供の送り迎えにあくせくしている母親の姿は、子供たちに福井での女性の生活の忙しさ、大変さを印象づけているようです。

福井の女性が、充実した人生を実現していると、示せるようにならなければならないと思います。
女性の雇用格差など環境改善が急務ですが、とりあえずできることは、忙しい福井の女性たちの中にも、生き生きと活躍している人がたくさんおられることを示すことです。

例えば、フードアドバイザーの佐々木京美さん。以前常任委員会で猪料理の工夫をされているとご紹介したのですが、その後県のジビエ料理のレシピ開発にも尽力いただき、現在福井新聞社が企画する「ふくいフードキャラバン」も手がけるなど大活躍されています。彼女の提唱する食卓は、伝統野菜はもちろん和紙や漆など本県の伝統工芸品を活かしながら、おしゃれでハイセンス、正にクールな食卓で、本県の目指す方向性と合致し、大変活躍が期待されます。
また、福井大学看護学科の酒井教授。災害医療現場で勇猛果敢な活動を展開しています。平成17年に災害時要援護者の問題を考える「福井県災害ボランティア全国フォーラム」の座長を務めました。
非常に多忙な女性ですが、常に現場を見据えた全力投球の仕事っぷりで、私の尊敬する女性の一人です。この度、福井大学大学院に、全国に先駆けて災害看護専門 看護師 教育課程が設置されましたが、彼女の功績によるところと推察します。
女性もやるものだと思いませんか?
また、社会で活躍されている男性の場合でも、それは「名マネージャーで名プロデューサーである女性に支えられてのこと」という場合が多々あります。それもすごいことです。
目を凝らせば、重要な役割を担っている女性がたくさん見えてくるはずで、こうした福井の女性の人宝(宝の方の宝です)を、広くご紹介いただくことが大事だと思います。

③ 女性の活躍にスポットを当て、広く励みとなるような取り組みを是非行っていただきたく存じますが、御所見をお聞かせください。

6月議会一般質問 

東京の都市計画に関し、ある民間研究機関がまとめている報告があります。国や都に影響のあるもので、そこでは2030年の東京を「生活多様性が成立している社会」とし、「国籍・性別・年齢などに一切関係なく、東京で生活し働く意欲と能力のある人々にとって東京は魅力的な都市となっている。生活者たちは、自ら作り上げた文化やアイデンティティを再発見し、自らのライフスタイルを明確にしている。」との方向で、都市空間のありようを提案しています。

空き家問題を解消し「もう少し広く安く住む方法を確立」、
「太陽光や地熱・風力・水力などの自然エネルギーと化石エネルギーのベストミックスを効率的に行うエネルギーセンターを活用していなければならない」、
「多様な働き方と効率化などによる長時間勤務からの開放とそれによるプライベート時間の充実」、
「自宅や働く場から10分以内に公園や商店街がある」、
「仲間と活動できるサードプレイスがわが町と思える界隈・地区の中にある」などと、大都市東京を「生活者の視点」でとらえ、「一人ひとりが生活を楽しめるようにと都市計画を考える」とのこと。今後さらに東京の魅力が増すことを予感させる報告です。
 今議会では、少子高齢化や人口流出問題が話題になっており、県は子育て支援の充実や雇用対策などで尽力されているところです。私は、それらに加えて、女性や若者に魅力ある地域づくりというポイントも高いと考えます。

都会の大学に進んだ教え子たちの様子を見ていると、生き生きとした顔つきで楽しそうに自己実現しているのが見て取れます。彼らが「地元に帰ろう」と思ってくれるのかが気になって、先日ラインで福井に関する意見を聞きました。
「県外で過ごすうちに福井より何かしら生活が便利な気がして・・」
「県内には遊ぶところが少ないです。」
「大手や海外で仕事したい人は県内で就活していませんでした。」
「理系の院に行ったりすると特に地元就職が難しく、都会に行く。」
「結局地元志向か都会志向かは高校生の頃もう決まっていると思います。地元に残りたいという人は、地元企業云々というというよりは、家庭事情を加味して、地元のコミュニティがどれだけ肌に合うかを重視するのではないでしょうか。」
とのこと。

まず真っ先に「不便」という答えが集まります。「買い物」という点でもそうですが、むしろ高校までの生活において、福井の交通事情・生活環境の中、子供達の自己実現の場が制約されていることの顕れだと思います。

就職先も然ることながら、大学へ行くまでに彼らが経験する「子供時代の福井」が楽しい記憶になっているのかということが、卒業後の彼らの進路決定に大きく影響しているのです。

① 福井は子供たちにとってのびのび豊かに遊べる地域であるのか、福井は女性や若者に魅力ある地域となっているのか、まず、知事の評価をお聞かせください。