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2012年04月30日

貞観地震の前後

3・11東日本大震災は、今から1100年前の貞観地震・津波の再来だといわれています。
地球はマグマの動きによって動いており、日本がプレート圧縮などで繰り返し大地震に見舞われるのは宿命です。
東北太平洋側の地殻の動きから、今がその約1000年の節目であったと考えるのは自然です。
ですから、貞観地震のころの日本列島の状況を真摯に受け止めるべきです。

日経サイエンス『国史が語る千年前の大地動乱』(2011年6月号)によりますと、貞観地震の前後で、天変地異が連続的に起きています。
時は平安時代・・・しかし、平安前期860年頃からの4半世紀は「平安」という名にそむく「大地動乱の時代」だったそうです。

863年7月  富山から新潟にかけての大地震 (いくつかの小島が崩壊)
864年初夏  富士山噴火 (湖に溶岩が流れ込み、今の「青木ヶ原樹海」と西湖・精進湖に)
    11月  阿蘇山噴火
867年3月  鶴見岳噴火
     6月  阿蘇山再噴火
     8月  兵庫県西部大地震
869年1月  摂津(兵庫県南部~大阪北部)地震
     7月  貞観地震
     8月  熊本で暴風雨災害と同時に地震・津波
871年5月  鳥海山噴火(山形県・秋田県)
874年夏   開聞岳噴火(鹿児島県)
878年11月 関東大地震
880年11月 島根県で大地震
881年1月  京都で地震
887年8月  南海地震・・・貞観地震級
その3年後に京都で地震があり、その後は平穏期が続いたそうです。

3.11以前から、富士山噴火などの危機感が高まっていて国は観測強化しています。
また、海外の事例でも、M9クラスの地震の前後に、火山噴火が起きています(スマトラ沖、チリ・・・)
琵琶湖環境科学研究センターで琵琶湖湖底の調査を続けてこられた熊谷道夫氏によれば、2009年に湖底で「泥とガスの噴出現象があり、それが2010年には9箇所に増え、今年はじめには湖底全域、数え切れない場所に広がっているのだそうです。「琵琶湖湖底に蓄積した地殻の歪みは、泥噴出だけで解消されるとは思わない。警戒すべきは、周辺の陸上部も含めて数多く潜む『活断層』の破壊です」とのこと。

日本列島が、現在、今後まだ何が起こるかわからない、そんな『大地動乱』の時期にあるのだとしたら、生半可な備えではならないわけです。

雇用の問題

原発停止で、若狭地方の人たちの雇用問題が深刻化しています。

このことに関してですが、プラントが止まっていても、メンテナンスに膨大なお金がかかります。(もんじゅしかり)
機械に手当てが必要である以上に、生きている人の生活を止めてはいけません。
「運転再開」か、「廃炉」か、はっきりするまでの間、国・事業者はきちんと雇用対策をするのが当然です。

なのに、これまで原発を支えてきた人たちに対し、何の手当てもなく「干して」いる状況は、再稼動に向けて国と事業者が若狭の方々の雇用を「人質」にとっているとしか考えられません。

このやり方には猛烈に怒りを覚えます。

基準地震動

先日、産経新聞で保安院やJNESの体質批判記事が出ておりました。
JNESに関して特に、「恐ろしい検査機関だ」というのが私の感想です。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120426/dst12042601130001-n1.htm
これでは、保安院、JNES、事業者・・・これらが出してきた計算値は、現状「また値切り計算か」と、信用も安心もできるわけありません。
しかし今、猛反省した学者がなんと叫んでいても、やっぱりこの3者主体で様々な手順が進んでいます。

日本の地震の既往最大は、直下型地震で4022ガル(平成20年:岩手・宮城内陸地震)です。
原発は岩盤に直接設置されているので、原発を襲う揺れはその2分の一から3分の一・・・であるとすれば、安全の立場から、4022ガルの2分の一、つまり「2011ガル」を耐震基準とすべき・・・と、私は考えております。

大飯原発の場合、これまで基準地震動が活断層2連動35キロで700ガル想定でした。地震動は活断層の長さに比例するといわれています。今回、2連動35キロを3連動65キロとして計算した地震動の値が760ガルという、1割にも満たない上積みであることに、疑問を感じます。
(ちなみに、机上の計算値は、その条件設定や入力値で、いくらでも変わるものです。専門家によると「欲しい答えを出せる」そうで、あくまで「参考にしかならない」ものだそうです。)
私の素人感覚で、65キロの3連動なら基準時振動を最低1000ガルは考慮すべきだろうと感じていましたので、先ほどのべた2011ガルは、その約2倍に当たる数値でもあります。

2倍という倍率は、柏崎刈羽原発の地震被害を考えると、まったく大きすぎる倍率とは思いません。柏崎刈羽原発3号機タービン建屋1階では2058ガル(想定834galの約2.5倍)、地下3階で581ガル(想定239galの2.43倍)、3号機原子炉建屋基礎で384ガル(想定193galの約2倍)の揺れに襲われました。
今回、「福島事故のような地震に襲われても大丈夫」・・・というフレーズが使われています。福島第一原発は、「基準時振動の1.1倍の揺れ」に見舞われたわけですが、その1.1倍という倍率を元に判断するのは大甘です。
「自然をなめてはいけない」
「シビアアクシデントは起こる」
という教訓を、もっともっと真面目に考慮してほしいものです。

もし仮に百歩譲るとしたら、柏崎刈羽3号機タービン建屋が想定の約2.5倍の揺れに襲われたことから考え、760ガル×2.5倍=1900ガル という基準まで。

以上が私の考えとするところです。
「プラントが活断層の上」・・・はもっての外ですが、そうでないとして真面目に耐震強化し「2000ガルに耐えられます」と言われたら、手を打つかな!?
制御棒が入らないから、無理でしょうが・・・。