滝平 二郎氏逝去
切り絵作家の滝平二郎氏が逝去されたと報道がありました。
氏が児童文学者の斎藤隆介氏と組んで出された「もちもちの木」は、教科書にも採用された、おくびょうな少年「豆太」と彼を育てる猟師「じさま」の物語。本当の「勇気」とは何かを考えさせられるとても素敵なお話です。庭にある大きなもちもちの木に火が灯る夜の幻想的な場面を、子供たちと想像したり、後にはビデオになったものを楽しんだりしたものです。
他にも「花さき山」や「ベロだしチョンマ」など沢山ありますが、私が最も感銘を受けたのは「八郎」という話です。
これは、秋田県の八郎潟のお話なのですが、主人公の「八郎」の思いが、私の「かく生きていこう」と決心した部分と同じだったからです。
初めてこれを読んだとき、涙が出ました。
氏の訃報に接し、「八郎」の話を思い、今の私の心に変化がないか見つめなおし、決意新たにする事で、お悔やみに代えたいと思います。