2017年09月28日

再稼働反対の討論②

二つ目は、武力攻撃に対する防御問題です。
北朝鮮情勢が日々緊迫の度合いを増しています。先月末にはJアラートが北海道から新潟県、長野県まで1都11県で鳴り響きました。Jアラートは「北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある」として鳴らされたものです。
それならば、原発はどう防御されるのか、もし原発に着弾したらどうなるのか、不測の事態が起きたら県民にどのような影響があり、どう対応するのか明らかにし、説明すべきです。
たとえば、1981年にイスラエルがイラクの研究用原子炉施設を爆撃しましたが、それを受け外務省は1984年、「日本国内の原発が攻撃を受けた場合の被害予測を日本国際問題研究所に委託しています。その報告書によると
(1)送電線や原発内の電気系統を破壊され、全電源を喪失した場合
(2)格納容器が大型爆弾で爆撃され、全電源や冷却機能を喪失した場合
(3)命中精度の高い誘導型爆弾で格納容器だけでなく原子炉自体が破壊された場合
の3段階に分け、二つ目のケースについて試算、放射性物質の放出量は福島事故の100倍以上大きく想定され算出されています。特定の原発想定ではありませんが、緊急避難しなければ3600人、最大1万8千人が急性死亡、住めなくなる地域は平均で周囲30キロ圏内、最大で87キロ圏内としています。原子炉爆破の場合は「さらに過酷な事態になる恐れが大きい」とのことです。
今日の脅威はミサイルであり核弾頭であり、電磁パルス攻撃です。これらが最悪の場合に何を引き起こす可能性があり、それらにどう対処するのか、我々は何も知らされていません。
また、福島事故は東京電力に賠償責任があるとされましたが、武力攻撃で被害を受けた時、責任は何処にあるのでしょう?国が損害賠償まで確約するのでしょうか? 当然税金が投入ならば国民の理解どころか、合意が必要です。
このように、今日の情勢の中、武力攻撃による不測の事態を想定するのは県民の安全のために当然のことですから、その説明は不可欠ですが、本意見書には見当たりません。加えるべきです。
以上が私の反対理由です。

再稼働反対の討論①

細川かをりです。発議第34号に反対します。
本意見書案は、原発の安全・安心を求め、「国が一元的に責任を果たすことが必須であること」をはじめ、求めている具体的事項一つひとつの内容は妥当だと思います。しかしながら「再稼働に当たっては」との記述が、再稼働容認ともとらえられます。現在まだ基準地震動に関して大阪地裁で係争中であり、昨日も被告側のデータ改ざんが批判されたところです。裁判の行方を見守り、基準地震動の妥当性や事業者の姿勢に注視しなければならない中、再稼働容認を匂わせる記述は省くべきです。
また、安全安心確保のため求める事項に、次の2点が欠けています。
一つ目は、新規制基準についてです。
2013年に施行された新規制基準は、「福島事故は津波により電源が使用できなくなり、原子炉を冷却する機能を喪失、その結果、炉心損傷などのシビアアクシデントが起こった。」という、当時の知見に基づき、「津波対策」や「電源の多重化」などの強化が求められたもので、大飯のその対策は先日の大飯の視察で確認させていただきました。
しかしながら昨年、日本原子力学会で「3月11日に事故を起こした原子炉に対し、3月23日までの間、消防車による外部からの注水が、ほとんど炉心に入っていなかった。」と報告され、衝撃を呼びました。バイパスフローつまり、注水ルートの抜け道があったとのことです。
先週、NHKスペシャル「メルトダウン」取材班からその追跡調査レポートが出版され、ネット上で話題となっていますが、大飯原発の安全性を求めるならば、「注水の抜け道」の原因や対処の説明が必要です。
事故の原因は今も未解明なことが多くあります。新事実が出てきたら、素早くそのことに対応した規制が追加されるべきであり、そうした姿勢を国に求めるべきです。2013年段階の知見のままで物事が進んでは、また失敗を繰り返すと憂えます。